Amazon 初売りセールの理由
Amazonが今日からセールをやっています。
なぜ初売りが元日からではなく3日からなのか、倉庫勤務の目線から考えます。
大きく分けて3つの理由があると考えられます。
人手不足
年末年始はとにかく人を集めるのが大変です。特に9割以上を非正規雇用でまかない、人海戦術で成り立っている倉庫業にとって、人を集めにくいお盆や年末年始は厄介です。
他業種からは「そんなの完全機械化しちゃえばいいじゃん」
上のような記事をイメージしてよく言われますが、倉庫自体が永続的にそこに配置されているわけではなく、導入コストと効率性によって倉庫の設備は左右されてしまうので、意外と難しい。Amazonでも大きいところは機械化されていても、地区拠点や配送拠点は人力でやっているのが実情のようです。
そんな人力で支えている倉庫ですから、人件費的にお盆と年末年始は極力稼働したくない……そこで客側には年末年始はセールがあるからと買い控えさせ、年末年始に出勤の人件費を抑え、3日からフル稼働させるのではないかと考えられます。
仕入れ問題
倉庫は自らが生産するのではなく、生産された商品を保管して需要のバランスを調整する役割を持ちます。
メーカーの工場や倉庫から倉庫内に納入して保管して、必要な時に必要とされる量を出庫します。しかし、年末年始はメーカーは休みですから需要が供給量を上回った場合、商品がお客様のもとに届くリードタイムが伸び、キャンセルが増加してしまうため、損失となります。
ですからメーカーが稼働し始める年始明けまで待ち、セールを行っているのだと考えます。
AmazonのECサイトとの連携
AmazonはECサイトと倉庫・物流を自ら運営しており、情報がリアルタイムで共有されています。
先に挙げた二つの理由で遅配送が発生すると分かった場合、すぐさま品切れ中に表示を変えたり、配送日時を遅らせることでクレームを防ぎます。またピッキング等々の関係ですぐに出荷が可能なのであればタイムセール品として出荷することも可能です。情報を共有することで需給予想、需要に制限をかけることで人手不足や品切れに対応しきれない他社よりも優位性をもって商売にあたることができるので、3日からのセールに行っているのだと考えます。